「沈黙博物館」を読んだ
これで四冊目です、小川洋子作品
いやなんで今まで読んでなかったんだろう…というぐらいには好きな分類です。
「密やかな結晶」の感想はこちら
夜寝る前にそっと読むのが作品の空気的にもあっていた気がする。布団に入ってキンドル開いてこの後どうなっちゃうんだろうとドキドキしながら読むことを繰り返しての読破です。
人の形見を盗んで展示する博物館に、沈黙の行をする人達…世界観がやはり独特。
死生観というか、生と死の境界が読んでいるうちにあやふやになる。地続きというか…うーんこの雰囲気はなんなのだ。不思議だ。
途中殺人事件を追う不穏な空気が入ってきてえっ誰が犯人なの?と思ってたら暴かれることなく、恐らくあの人だろう。みたいな感じで終わっちゃう。
届かない手紙を出し続けていたり(挙句の果てに燃やされる)連続殺人犯が身内にいたりと何も解決してないよ~~って感じですがまぁそれでいいのか…
何はともあれこの博物館行ってみたい……自分の形見が見れないのが難点ですけど!
「薬指の標本」を読んだ
密やかな結晶を読んだときに気力がうんぬんなので間を空けて読もうとか言ってた矢先。気付いたらサンプルからすっと購入まで至っていました、どうも私です。
透明で静かなのによくよく見ると不穏と不安が底に貯まってて、それに足を取られたらおしまい!って感じ。めっちゃきれいな沼…
いやぁああ面白い、表題の話ってよく考えると不気味なのに気付いたら魅せられてしまった。
事故で薬指の先が欠けてしまった女性と、標本作りを生業としている男との話なんですけど。
プレゼントした靴が足を侵食していくようだったり、浴室で抱き合ってたり、活版がばらばらになったときに手伝おうとせず一晩中静観していたり。ところどころ見せる危うい男の雰囲気をまとう弟子丸。こういう男に女はなんだか惹かれてしまうんだわ、そこまで含めて生々しいよね。
薬指をそっと咥えるところあまりにもえっちすぎて頭抱えた。服を脱がすシーンよりどきどきしてしまったよ……
主人公はそのまま標本にされてしまったんだろうなぁ……多くは語られないしおおよそ妄想の範囲内でしかないんだけど。こういった隙間を作るのがとても上手な作者だなと思います。
読者の数だけ解釈はあると思って創作してたりするので…とてもいいな・・・理想の形って感じ
2作目の「六角形の小部屋」もなかなか不思議な話だった、結局解決というかオチもなんだったのか。というのはあまり考えちゃいけないというか。ふわーっと着地して終わった。みたいな感じです。
実際語り小部屋があったら自分なら何を語るだろう、と思ったりした。
あれこれ映画を観ました
最近ネットフリックスで観た映画は打率がいいって話。
ノーラン作品にしては時系列がわりと簡単(当社比)
ほぼ台詞がないので映像での引き込み方が凄い、やっぱり天才なのかもしれないと思いながら見てました。ラストのスピットファイア強すぎだって!!かっこいい!と思ったらトム・ハーディでしたね…中の人も強かったわ…
テネット
観終わった後しばらく「ニール」しか発することができない映画。
かなり頭使うけど全部ニールに持っていかれる映画。
二回観てこその映画だとも思います。ニール、あぁニールお前ってやつは。
1週間ほどニールのことで浮ついてました。罪な映画だな。
プラットフォーム
CUBEみたいだな!と再生したら最後。ご飯中に観るものではなかったなという印象。なかなかに強烈な話でした。カタツムリが頭に残る…
キリスト教とか聖書を知ってたらもっと面白いのだろう。解説を読んでようやくわかったところが多すぎる。
ホテルムンバイ
もうずっとドキドキしながら観てた。下手なホラー映画より怖いっていわれてたのに納得。最後はやるせないしこれ実際あった話と知ってさらに震える。
手を叩いてはちゃめちゃに面白い!とは言えないけどあぁああいい映画観たなという気持ちになります。いやしんどいな。
シカゴ7裁判
こちらも実際にあった話を映画化。当時の時代背景がわからなくても楽しめます。いやー裁判長殴りたいわ!ところどころ回想が入るのですが皆いいやつでは…?警察くそでは…?という気持ちになります。黒人差別していると指摘するのか?君が初めてだに対しての「私は二番目に記録してください」とか。戦死者を読み上げるところで検事が立ち上がったとこ。大盛り上がりするところはないけど思わず拍手したくなった。
あえて避けてたソーシャルネットワーク観ようかなという気持ちになった。
「密やかな結晶」を読んだ
小川洋子さんの作品はこれで2冊目、というのも学生の頃に「博士の愛した数式」を読んで以来かなという。
文章も柔らかく優しい話だったイメージがあったのですが、多分数式が異色だったんだなとすぐ思い知らされた。
凄い静かに話は進んでいくし、きれいな言葉なので一見気付きにくい残酷さがボディブローのようにじわじわ効いてくる感じ……語威力がなさすぎか?
静かな異常というか狂気があって恐ろしいんだけど気付いたら虜なんですよね本の世界にね面白いんだわ……
あと文章の雰囲気、うわ~~好み!真似したい!というところもあって読んでよかったなという気持ち。
どこかのレビューでもみたけど、どこか知らない国の異国さも感じられて洋画好きとしてはドツボでした。他の作品もそうらしい。いいね。
日本の匂いがしない、っていうのは現実が嫌いな私にとってはありがたいのです。
内容としては
記憶を持つ人の叫びと、持たない人の差のしんどさ
主人公が持たない側なのでR氏との対比だったり、母親との昔話だったりとぐさぐさ刺さるわけですよ。読者は消失しない世界の人間だから余計に。
あとおじいさんがいなくなった時ぽっかり心に穴が開いた、フラグはめっちゃ立ってたしわかってたけど。ドンはかわいらしい。
小説内小説も最初は不思議な話だと思ってたら消失に合わせて一気に不穏になったのには勘弁してぇ~~~ってなった。
小説消失後に小説を書こうとして搾り出した一文がきちんと拾われててどきどきしちゃった……こういうの好きだ……
という語彙力のない感想でした。
読むのに気力が必要だったのでまた間空けてから次の本を買おうと思います。好きな作者が増えたよやったね。
B99が面白いよって話
感性にあったドラマを見つけるのは難しいと思っています
https://www.netflix.com/jp/title/70281562
5月末にそれとなく再生して、6月中に100話ほど見終わっていたというなんというか無茶苦茶です。
1話20分だし気軽、最初のうちは誰がどんな変な人って把握しないとなにがなんだかわからんうちに終わっちゃうんだけど…
大体が2つの話を同時に進めていくスタイル、最後にフラグ回収したりと脚本もめちゃくちゃ優秀なんじゃないの……私は好きです
推しはレイモンド・ホルト署長ですね…最初はめっちゃいやなやつでは??と思ってたけど99分署に染まっていくのがたまらんのです…
本人は至って真面目のつもりなんだけどボケ炸裂してたりする、たまに周りに合わせて下ネタを言って皆に「えっ」みたいな顔されるの好き。夫と仲良しなのがよい、チェダーもかわいいし。完璧か~~
たまに人種差別といった問題も脚本に入れ込んでいたりするけどしんみりするタイミングで別のギャグをかぶせて明るく終わらせてしまうというなかなかの妙技が炸裂しているので観ていてしょんぼりしないというか。
あぁでもモーモー回、カミングアウト回、性的暴行回は重かったですわ。泣いてしまった。シーズン5はそういうの多いな何か
ハロウィン回は毎回前回を越えてくる話でほんと面白い。裏切りに裏切りを重ねる回なので何が起きても面白いんだよね
あとシーズンまたぎの話結構好きなんですよ。しかしながらクリフハンガーすぎるので、シーズン5で打ち切られた場合私多分おこだったと思う(署長の表情が読めない視聴者)続いてよかったよ…8で終わる宣言出てますが!
ネットフリックスは7が配信されてません!はよう!!!はよ配信してください
全部英語なんですけど(あたりまえ体操)公式で面白いシーンの切抜きがあるので気になる人はそこから入ってもいいかもしれない
お気に入りのやつ
BSBの曲知ってるとさらに面白さが倍になる
最後の署長が最高なので
このあたりから面白いドラマだなと思い始めたきっかけ
私もダイハードすきなのでジェイクが毎度ネタにするの笑っちゃう、ネタ解る映画多めなのほんとありがたい。ケヴィンとニコラスケイジ出演映画をひたすら観る回も笑い転げました。私も存外あれこれ観てたんだな…ってなった
再三言いますがネットフリックスははやくシーズン7の配信をお願いします…!!
「三体」1巻を読みました
なんかこの本はやってるみたいですよ
SFは映画ばかりで履修している私としては初めが読みにくくて何回もページ戻しつつ読んでました。誰がなんだって??ってなる。レビューでも多く見受けられたVRゲームのあたりからめっちゃ加速していく。ぐいぐい行く。
結局三体とはなんなのか。三体問題って全く知らなかったのでそのへんに詳しい旦那を捕まえて簡単に説明してくれと頼んだよね。
ツイッターランドで見る日本刀持った智子にはよ会いたいんですが、1巻読了後に一旦気持ちを落ち着かせて他の本読むことにしました。
頭が、頭がパンクするんじゃ……(補足:智子は一応1巻にも出てます)
登場人物の一覧が紙媒体だとしおりであるらしいのですが、電子書籍マンなのでなくて困ってましたが早川書房がPDFで出してくれています。登場人物の中国読みと日本語読みでうんうん唸ってる人は活用してみては。
Missing1,2巻を読んだ
学生のときにはちゃめちゃに周りで流行った小説
新装版が出てうっかりテンションあがって買いました。
(当時は学校の図書館に入ってたので借りて読んでいた人です)
ところどころしか覚えてないので本も読み返しが必要だな~と痛感
しかも怖いシーンしか覚えてないっていう。それだけ印象深かったんだな。
1巻は思ったよりシンプル、電撃の処女作って連載前提じゃなかったりするから話がすっきり終わるイメージがある
不穏さが少ないし機関もあ~いたな、ぐらいの認識だった。本編忘れすぎでは?
相変わらず怖い描写は怖いので夜に読んでると泣きそうになる。ホラーは映画も小説も苦手だ。
2巻はわんちゃんのくだりだけ覚えてた。蛆虫の話忘れていてこれまたうわうわうわと思いながら読む羽目に。のろいにはのろいをぶつけよう!そうですね、はい。
この巻から不穏な空気が漂いはじめる、なんだこのなんだ……
あっという間に読み終わってしまったので、読みやすさは相変わらずで嬉しい。書き下ろし部分も機関ぽくてぞっとした、FAXとか今の家庭ほぼないもんね。いい感じに今風にリテイクされていてとてもよい。
まだ3巻以降は買えてませんがまたぼちぼち読もうと思います。
私が一番怖かった巻、上巻が既に発売されていました。トラウマが一気に引き出されるだろうと思うとこう……胸は熱くならんがドキドキしちゃいますね。硝子は目に入れるなよ!約束だぜ!13巻まで刊行することを1ファンとして願っております。